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なぜ人は生活習慣を変えられないのか わかっているのにできない理由
なぜ人は生活習慣を変えられないのか
わかっているのにできない理由
外来をしていると、
「先生、小麦が良くないのは分かっています」
「運動したほうが良いのも分かっています」
「睡眠が大切なのも知っています」
という言葉をよく聞きます。
実際、多くの方は健康に必要なことを知っています。
しかし、できません。
これは患者さんだけではありません。
医師も同じです。
栄養学を教えている先生が肥満であることもありますし、運動の重要性を説明している医師が運動不足であることもあります。
つまり、
知識と行動は別物
なのです。
私は副腎疲労で苦しんでいた頃、グルテンフリーが良いことも知っていましたし、睡眠が重要なことも理解していました。
しかし実践できませんでした。
なぜなら、疲れているからです。
疲れている人間は変化を嫌います。
脳はエネルギーを節約するため、いつもと同じ行動を選びます。
そのため、疲れている時ほど、
パンを食べる。
お酒を飲む。
スマホを見る。
夜更かしをする。
という選択をしてしまいます。
これは意思が弱いからではありません。
人間の脳の仕組みです。
だから私は患者さんに、
「頑張ってください」
とはあまり言いません。
その代わり、
「環境を変えましょう」
と言います。
家に小麦を置かない。
お菓子を買わない。
運動はパーソナルトレーニングを予約する。
家族に宣言する。
逃げられない仕組みを作る。
人間は意志で変わるよりも、環境で変わります。
実際、副腎疲労や発達障害のお子さんの治療がうまくいくご家庭は、家族全員で取り組んでいます。
一人で頑張るよりも、家族で取り組む方が圧倒的に成功率が高いのです。
私自身も何度も失敗しました。
グルテンフリー生活も、運動習慣も、一度で身についたわけではありません。
何度もやめて、何度も再開しました。
禁煙も禁酒も同じです。
一回で成功しなくていいのです。
何回でも挑戦すればいい。
慢性疾患の治療は短距離走ではありません。
人生という長いマラソンです。
だから完璧を目指さなくていい。
続けることを目指してください。
そして、うまくいかない日があっても自分を責めないでください。
私も今でも失敗します。
だからこそ言えます。
人生は何回でもやり直せます。
一緒に少しずつ元気になっていきましょう。
スクエアクリニック
副院長 本間 龍介