2026.05.07

副腎疲労外来や発達障害児外来で SNPs遺伝子検査を併用する理由

副腎疲労外来や発達障害児外来で  SNPs遺伝子検査を併用する理由

スクエアクリニックでは、慢性疲労や副腎疲労、発達障害児医療において、食事療法、生活習慣改善、解毒サポート、栄養補充療法、感染症治療を治療の基本としていることは昔から変わりません。しかしここ10年ほどで、診療の中にSNPs遺伝子検査を併用することが増えてきました。

理由は単純で、治療が「近道」になることが多いからです。

副腎疲労や発達障害の患者さんは、多くの場合、複数の医療機関を受診した後に来院されます。「異常なし」と言われ続け、長い時間悩み続けた方も少なくありません。そのため、少しでも早く原因や方向性を見つけたいという想いがあります。

SNPs遺伝子検査を行うことで、その人が持つ解毒能力や神経伝達物質の傾向、炎症体質、ヒスタミン代謝、さらにはグルテンフリーやカゼインフリーの必要性まで、個別に把握しやすくなります。もちろん遺伝子だけですべてが決まるわけではありません。しかし、生活習慣改善の「方向性」を決める上では非常に有効です。

私はこれまで1000人以上の遺伝子検査を見てきましたが、最大の収穫は「真の多様性」を実感できたことでした。

例えば、グルテンフリーの必要性です。これは健康意識の問題ではなく、HLA遺伝子によって本当に必要な方が存在します。私自身、HLA-DQに変異があり、小麦を摂取すると強いうつ症状やメンタル不調が出ます。元気な人がパンを食べても問題ない一方で、遺伝子的にグルテンを避けるべき人が確かに存在するのです。

また、100人に1人程度ですが、電磁波に非常に敏感な方がいます。私自身は電磁波の影響を体感することはできません。しかし、携帯電話基地局や電子レンジなどに強い不調を感じる方の遺伝子を解析すると、カルシウムイオンチャネル関連の変異を持つケースが多く見られます。

PON1に変異がある方では、薬剤過敏や匂い過敏が生じやすく、デパートの1階が苦痛になることもあります。香水や化学物質への感受性が極端に高いのです。

遺伝子検査を始めるまでは、正直、理解できない感覚もたくさんありました。しかし、遺伝子を通して患者さんを見ていくうちに、「自分には理解できないが、その人にとっては現実である」ということを実感するようになりました。

多様性とは、LGBTQだけではありません。

グルテン、電磁波、薬物過敏、ヒスタミン、鉄剤、炭水化物、ファスティング、食生活、解毒力、神経伝達物質、思考パターン、アレルギー反応…。人間の多様性は無数に存在しています。

遺伝子を知ることは、自分を知ることです。そして同時に、隣にいる人を理解することにもつながります。

もちろん、遺伝子検査を受ける必要はありません。しかし、ぜひ「真の多様性」が存在することだけは知っていただきたいと思います。

スクエアクリニックでは、これまでの遺伝子検査の臨床経験を一冊の本にまとめました。興味がある方は、ぜひ読んでみてください。



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本間 龍介

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