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グルタメートタイプとは「才能」と「生きづらさ」は紙一重
スクエアクリニックで1,000人以上のSNPs遺伝子検査を行ってきて、最も印象的だった遺伝子タイプがあります。
それがグルタメートタイプです。
私はこのタイプを診るたびに、「世の中を変える人は、このタイプなのではないか」と感じます。
グルタメートは脳の代表的な興奮性神経伝達物質です。この調節に関わる遺伝子に特徴がある方では、脳が常に高回転で動きやすく、一つのことを徹底的に考え続ける傾向があります。私はこのタイプを「独創的な表現者」と表現しています。
一般的には「変わっている人」と言われることが多いでしょう。
しかし歴史を振り返れば、世の中を変えてきた人は、ほとんどが「普通ではない人」でした。
新しい技術、新しい芸術、新しい会社、新しい価値観。
誰も思いつかないことを考え、それを形にしてしまう力があります。
だから私は、このタイプを「天才型」と呼ぶことがあります。
一方で、このタイプには弱点もあります。
興味があることには何十時間でも集中できますが、興味がないことは全くできません。
仕事では素晴らしい成果を出すのに、電気代の支払いを忘れる。
会社を何十億円にも成長させるのに、部屋の片付けが苦手。
研究は世界トップレベルなのに、日常生活はポンコツ。
実は、このような方を数多く診てきました。
「ADHDですね。」
そう言われることもあります。
もちろん、本当にADHDの方もいらっしゃいます。
しかし現代では、グルタメートタイプの個性まで病気として扱われていることがあるようにも感じています。
重要なのは、その能力をどう活かすかです。
グルタメートタイプは、興奮状態が長く続きます。
そのため睡眠の質が低下しやすく、疲労が蓄積しやすくなります。
また興奮状態が続けば、ミトコンドリアの負担も増え、解毒力も低下しやすくなります。
私は副腎疲労外来やハイパフォーマンス外来で、このタイプの方に共通する特徴を数多く経験してきました。
体調が悪くなると、本来の才能まで失われます。
「最近アイデアが出ない。」
「集中できない。」
「以前の自分ではない。」
本人が一番苦しみます。
だからスクエアクリニックでは、「才能を伸ばす」前に「神経を守る」ことを大切にしています。
十分な睡眠。
ミトコンドリアのサポート。
解毒のサポート。
腸内環境の改善。
そして過剰なグルタミン酸を摂取しない食生活です。
現代の加工食品やファストフードには、うま味成分としてグルタミン酸が多く使われています。
遺伝的にグルタメートタイプの方が、このような食生活を続けると、さらに脳が興奮しやすくなり、不眠やイライラ、過集中、疲労感につながることがあります。
私は「才能は守るもの」だと思っています。
グルタメートタイプは、決して病気ではありません。
社会を変える可能性を持った、とても魅力的な個性です。
ただ、その才能は繊細です。
使い方を間違えれば燃え尽きてしまいます。
だからこそ、自分の遺伝的な特徴を知り、身体を整えながら生きることが大切なのです。
近年、「多様性」という言葉をよく耳にします。
私は、多様性とは遺伝子を知ることから始まるのではないかと思っています。
自分と違う脳の使い方をする人がいる。
自分とは違う神経伝達物質のバランスを持つ人がいる。
その違いを理解できたとき、人は他人にも自分にも優しくなれます。
グルタメートタイプは「変わっている人」ではありません。
未来を変える可能性を持った人です。
だから私は、このタイプの患者さんが大好きです。
その才能を失わず、長く活躍できるよう、これからもサポートしていきたいと思っています。